家紋の成り立ち
お墓や仏壇、寺のお厨子や紋付羽織などに家紋が書いてあるのを見たことがあるかと思います。最近では冠婚葬祭以外ではなかなか使われなくなってきた家紋ですが、先祖代々受け継がれた、家を象徴するものと言えるでしょう。
家紋の元々の成り立ちは、奈良時代頃公家などが牛車に自分の文様として書いたことが起源とされており、室町時代には武家などにも広がり、広く一般庶民が使うようになったのは江戸後期とも、明治からとも言われています。特に戦国時代には旗印に家紋を書き、戦争の時に敵味方を見分けていたため、多くの家紋が派生したようです。
家紋が表すもの
家紋は日本独自の文化で、大陸から伝わってきて広まったものではありません。文様の中には中国から伝わった絵柄が使われていることもありますが、概ねアレンジされ日本独自の文様となったようです。
植物、動物、昆虫、生活用品など様々な文様が存在しますが、一つ一つになにがしかの意味合いがあり、詳しく調べて見るのも面白いと思います。現在日本では約2万ほどの家紋があるそうですが、それぞれに祖先の思いや何かの謂れがあって、自分の家の家紋ってこういう意味だったんだと分かると感慨も一入でしょう。
現在では
文字が読めなかった人が多かった時代は、家紋によってどこの家の者か、どこの親戚かを判別するのにも役立っていたいました。
現代においては、お墓や仏壇に家紋を書く際、自分の祖先が使っていた家紋がわからないので、新たにデザインするということも儘あります。必ずこうしなければならないという決まりはありませんので、自分の思いを込めた家紋を作るのも一興かと思います。
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