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2019年11月14日木曜日

墓じまいの手続き

墓じまいを決めたら




 ここ数年、「墓じまい」いわゆるお墓を処分し更地にして、寺院あるいは管理団体へ返還し、遺骨を永代供養塔などの別の場所に移すという事が、全国的に増えている様です。
 統計によれば、東京、北海道、神奈川、千葉等の大都市圏程数は多く、少ない順で言えば1位福井、2位山形、3位徳島となっています。しかし人口が少ないとはいえ、墓じまいその物ではなく、田舎では管理しやすいよう墓地を新たに作って、いわゆる自分の家族の為の永代供養墓にして墓地は返還しない場合も有るので一概に「墓じまい」が少ないとは言えないでしょう。遺骨を移転しない場合は行政上の手続きは必要ないので、統計に上がってこないということです。
 墓じまいを決意したらどんな手続きが必要かを行政上、寺院あるいは霊園などを例に見てみましょう。

行政上の手続き



 行政上の手続きとしては、墓地埋葬法という法律に基づいて、遺骨を移転する場合は移転元、移転先それぞれに手続きが必要です。
 先にも書きましたが、同じ墓地なら永代供養の墓に立て直しても許可証は必要有りません。

改葬許可証


 遺骨を移転する場合は「改葬許可証」を市町村から発行してもらう事が必要です。各市町村ごとに、改葬許可申請書が用意されていますので、受け入れ先の市町村からまずは申請書をもらい、それに従って書類を作成し許可証を受け取る事となります。市町村によってはホームページ等から申請書をダウンロード出来る所も有りますし、遠方の場合は郵送してもらっても良いでしょう。
 申請書には移転元、受け入れ先、それぞれの承認と移転したい遺骨の本籍や住所、死亡年月日、埋葬又は火葬の年月日等を記入する事になります。
 申請書の内容が間違っていなければ、改葬許可証はほぼ即日発行となります。最後に移転先に「改葬許可証」を提出すれば、行政の手続きは終了です。

宗教上、管理上の手続き



 一般的な仏教寺院を例に、宗教上、管理上の手続きを書いてみたいと思います。以前にも書きましたが、あくまで墓地は永代使用料を支払って寺院に借りている物ですので、返す場合もそれなりの準備が必要となります。
 移転元、移転先、それぞれに準備が必要となりますので、期間も最低でも2〜3ヶ月は見ておいた方が良いでしょう。
 まずは移転元の寺院にこういった理由で墓じまいをしたいと相談し、了解を得た上で移転先の手続きをするのが良いかと思います。同じ寺院内の永代供養塔等に移す場合はそれほど問題は有りませんが、遠方の墓地等に移す場合は何度も行き来等しなければならず、それだけ費用もかさんでしまいます。
 双方の了解が取れたら、石材店等に見積りを出してもらい、墓地、墓石の魂抜き「閉眼供養」をしてもらい、その後工事が終わったら移転先で芯入れ「開眼供養」あるいは永代供養の法要等を行って貰い遺骨を納める事となります。
 先祖の遺骨が粗末にならない様しっかりと準備し、後に禍根を残さないようにしたい物です。

2019年7月8日月曜日

一つのお墓を二つの家系で使う「両家墓」

両家墓とは


 少子高齢化で、一人っ子同士などの結婚も増えて来ています。また、子供が全て嫁に行ってしまい、両親だけが残されたという事も多いでしょう。
 残された両親の家は、いわゆる「墓じまい」をして「永代供養」にしなければならないという考えも有るでしょうが、双方の親と話し合い今後は二つの家で一つの墓を守ってゆく、いわゆる「両家墓」という方法も考えられます。


お参りも一カ所で済むので管理も効率的


 片方の家は誰もいなくなってしまうのが分かってはいますが、今後その墓を守って行くのは、お孫さん始め子孫の方に成るので、お参りする方としても遠くの永代供養塔などに墓参に行く必要も無くなりますし、管理も一つのお墓に成りますので効率も良いでしょう。


両家の考え方を大事に


 どちらかの家のお墓は「墓じまい」して別の墓地に移る訳ですから、宗派の問題や管理者の問題、あるいは納骨の場所を2つにするなど、検討しなければ成らない事は多々有ります。お墓の前に彫る文字も「○○家之墓」とはせず、「先祖代々之墓」や「南無阿弥陀仏」或いは「ありがとう」「心」「愛」などとする物が多く有ります。
 永代供養にしてしまうよりは今後もご先祖の墓参を自分達のお墓で出来るというのは、今後お墓を守って行く子孫にとっても大きなメリットだと言えるでしょう。




2019年6月27日木曜日

墓じまい訴訟、和解が成立(愛知)〜令和元年6月21日

墓じまいの訴訟、和解が成立

 共同通信の記事によると、愛知県の墓じまいに関する訴訟が和解したようです。以下共同通信より。

©一般社団法人共同通信社

 両親らが埋葬された墓を「墓じまい」として無断で撤去され、精神的苦痛を受けたとして、愛知県弥富市の女性(91)が慰謝料など計530万円の損害賠償を撤去した親族2人に求めた名古屋地裁(桃崎剛裁判官)の訴訟は21日までに、墓の建立費80万円を支払うことなどで和解した。地裁や原告側代理人への取材で分かった。20日付。

 和解調書によると、(1)親族側が女性の承諾を得ずに墓じまいしたことを謝罪(2)80万円の支払い(3)親族側の2人以外が墓の祭祀継承者となる―などの内容。

自分の家のお墓だからと勝手に処分はトラブルの元

 自分の家のお墓で、後継者も無くさっさと墓じまいしてすっきりしたい、とお考えの方もいますが、親戚、縁者とも相談しないと後々トラブルに発展する事もあります。
 また、亡くなって誰もいなくなった家なのでと、親族が勝手に処分してしまい、のちに遠縁の方が毎年墓参に来ていたなどという事もあります。

墓じまいのメリットデメリットは以前紹介しましたが、大きなトラブルになる前にしかるべき対策を忘れない様にしましょう。

2019年6月24日月曜日

墓じまいにかかるお金は?何からはじめるか。安く済ませるには。

墓じまいを決めたら

 墓じまいのメリット、デメリットはこちらの記事で書いてみましたが、今回は手順を追って墓じまいに掛かる経費、費用も考えてみたいと思います。


墓じまいの流れを順を追って並べてみたいと思います。

  1. 家族、親族と相談し墓じまいをする事を決定。
  2. 現在有る墓地管理者や、寺院の住職に相談。
  3. 石材店などに解体の見積りを依頼。
  4. お骨の新規受け入れ先に相談。(同じ場所の永代供養塔、新規の墓地等)
  5. 法的手続き(改葬許可証をもらう)
  6. 閉眼供養をしてもらう。(寺院の場合)
  7. 解体工事(石材店などが行う)
  8. 集骨及びお骨の移転
  9. 永代供養に納める場合は納骨の供養をしてもらう。
墓じまいのおおまかな流れを並べてみましたが、期間的には1ヶ月で全部終了出来る場合も有りますし、半年や1年かかる場合も有るでしょう。
 特に遠方に住んでいて、実家のお墓を墓じまいしてお骨は近くの新しいお墓に納めたいという場合は、特に時間がかかる様です。


墓じまいのお金はどれくらい掛かるか

墓じまいにはどんな経費がどれ位必要なのかを述べてみます。一般的な子孫がいなくてお墓を取り壊し更地にして寺に返し、永代供養にする場合の経費を考えてみます。

1.御布施 墓地を取り壊す前、納骨する時の御布施 3〜10万円
2.墓石の解体工事にかかるお金 20〜100万円
3.法的手続きの事務費用 1万円以内
4.永代供養料 30万〜100万円

 墓地の大きさや永代供養してもらう人数などによってもかなりの金額の開きが出ますので、しっかりと相談の上で準備しなければなりません。
 また、他の寺に移す場合は元の寺に「離壇料」を請求される場合も有ります。もちろん新しい寺院には「入壇料」が必要となります。

 一般的な墓地の場合でしたら大体全て合わせて100万円程掛かると思っておけば良いと思います。
 お金がなくてそんなに準備出来ないなあという場合は、寺院に相談し「合祀」にしてもらう等の方法も有ります。御布施や供養料もこれ迄お世話になっているご住職に相談すれば親身になって考えて頂けますので、予算の範囲内で安く済ませる事も可能だと思います。



2019年6月13日木曜日

墓じまいのメリット、デメリット

子孫が居なくなる方の為の最終手段

 子供も居らず、親戚もお墓を守ってはくれそうも無いと言う方は、先祖代々のお墓を取り壊し、更地にして寺院や管理者に返す、いわゆる「墓じまい」を考えなければならないでしょう。
 墓地は特殊な場合を除いて寺院や墓地管理会社などから「使用料」を納めて借りていることになっています。
 管理者にとっても誰も看る人が居ない墓地を更地にして返してもらえれば、「無縁墓」となってしまった墓地の処分費なども掛からず、むしろ有り難い事だと言えます。


遠方に墓地が有る為

 また遠くに実家のお墓が有り、墓参りにいくのも大変でなかなか墓地の手入れも出来ない、という方も「墓じまい」して実家の近くの墓地に納め直すという事も多くなっています。

お骨をどうするか

 さて墓じまいしたお骨をどうするか、遠方に持って行く方は受け入れ先が納骨堂などの場合は、お骨の量も考えねばなりません。骨壺1つしか持って行けないなどという場合は、旧墓地の合祀墓に納めるということが一般的です。
 子供も無く、将来は自分を看てくれる方が居ないという場合は、先祖のお骨は永代供養して貰い、将来は自分も永代供養をしてもらう様、菩提寺などに予約するのがよいでしょう。

永代供養

 永代供養にも様々な形態が有り、一般的には納骨堂に納め、仏教の場合ですと13回忌や27回忌、33回忌迄は寺で法要を営んでもらう料金を一括で納め、その後は合祀するというのが多いでしょう。
 また最近では「樹木葬」「海への散骨」「宇宙葬」「手元葬」など様々な埋葬方法?が見受けられ話題となっていますが、ごく一部にすぎないでしょう。
 合祀(他人のお骨と一緒に埋設)されてしまうと、後からやはり小さくてもお墓を作ろうと思っても出来なくなったと後悔する事も有る様です。樹木葬なども同様にのちに取り返す事は出来ませんので注意が必要です。

気持ちの整理をはっきりと

 先祖代々受け継がれて来たお墓を取り壊すのは、たいへん心が痛む物ですが、将来を考え無縁墓にしないよう、気持ちをしっかりもって対処する事が肝心です。

 墓じまいに掛かる経費などに付いてはまたの機会に書いてみたいと思います。



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