お墓の成り立ち
古代から、人が亡くなると土に埋めるのという事が世界的に行われてきました。現代と違って死因は分からない事の方が多く、亡くなった人から病気が移ったりした事も有ったでしょうし、放っておくと腐敗してくるので、土に埋める事が一般化されたのだと言われています。
土に埋めた遺体を動物などに掘り返されたりしない様、おもりや目印として石を乗せたことが、墓石が誕生した由来とも言われています。
誰の墓なのかわかるよう、目印として記号や名前を石に刻むことも行われるようになりました。石に彫った文字は古代エジプトの物まで残っているほど丈夫で長持ちなので、目印や墓標とされる事が通例となったのでしょう。
現代の墓石
日本では昭和初期まで土葬、いわゆる遺体をそのまま土に埋める事が行われてきましたが、現代では土地の事情もあって火葬した物を先祖代々之墓として、一家で一基の墓を作る事が一般化しています。
現在主に墓石として使われている石は、花崗岩などの鉱物を主成分とする非常に堅い物が使われており、完全に風化するまでは1万年掛かると言われています。
江戸時代や明治時代などに作られたお墓は、当時の加工技術も有って、主に安山岩等の比較的柔らかいもので作られていますが、それでもまだ充分に墓石に彫った文字がはっきり読めるものも多く有ります。
未来永劫とまでは行かないが
現代の石も堅いとはいえいずれは風化します。しかし未来永劫とは行きませんが、有る程度先の子孫まで自分の名前や戒名等を使える事には充分でしょう。
デジタル社会とはいえ、遠い昔から行われて来た石に彫って何かを残すというのは、今でも最良の記憶媒体かもしれません。
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